蒼崎青子

5戦目 10戦目 エピローグ
猫アルク軌間紅摩-

登場

蒼崎青子
「ほうほう。ゆがみを辿ってみれば、
久方ぶりの我が家なり、か。」

「馴染みの店で一杯引っかけたいけど、
その前にお仕事お仕事、と。」



5戦目 vs.猫アルク

猫アルク
「くっふっふっふ。
ついに出会ってしまったのぅ
我が最大のライバルよ!」

「もはや避けられぬ運命の激突、
カニ対エビ、地球最強の座をかけて
魔王と魔法使いの一騎打ちですよ?」

「制作費五千円でも全米ナンバーワンは
夢じゃない、みたいな?」

蒼崎青子
「…………猫?」

猫アルク
「にゃにゃにゃにゃ。
この身は猫を忍ぶ猫の姿!」

「しかしてその正体は、
三味線の皮を被った猫なのだった。」

「つまりネコにゃのよ、これが。

……つーかぁ、」

「うがー!
開始3ページで犯人を当てた貴女には、
もれなく暴力をプレゼントしてやる
にゃー!」

「その灰色の脳細胞にイッちまいそうだ、
ゼっ……!」

蒼崎青子
「ええっと…………
ネコ……?」



10戦目 vs.軌間紅摩

蒼崎青子
「こんにちは。
貴方、この森に棲んでるの?」

「みたところ修験者……って
感じじゃなけど。見習い仙人?」

軌間紅摩
「さてな。その真似事をしているが、
未だ覚りは開けん。」

「……いや、オレのような者に開けては、
摂理の方が曲がっているか。」

蒼崎青子
「そんなコトないわよー。
血が混じってるからって開けない
境地はないわ、沙門さん。」

「こんな森に何年も棲んでいられるあたり、
とっくに独覚りしているって気づきなさい。」

軌間紅摩
「……在り難い言葉だが、
それを言うおまえは何者だ。」

「人の身でありながら、
オレなぞよりよほど逸脱している
ようだが。」

蒼崎青子
「ただのお節介焼きよ。」

「さあ―――
その閉じに閉じた性根、
私が打ち直してあげるわ。」



エピローグ

蒼崎青子
「まいったわ、ありゃ筋金入りだわ。
私じゃ手助けにもならなかった。」

「ま、人生塞翁が馬、いつか相応しい
師匠がついてくれるでしょうし、
今回はこれでよしとしましょうか。」

「……さて、
次は協会からの招待状かぁ……」

「あんまり気乗りしないんだけど
路銀も心許ないし、一つ大きな仕事
を引き受けるとしましょうか。」

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