アルクェイド・ブリュンスタッド

1戦目4戦目 8戦目 9戦目 エピローグ
軋間紅摩シエル志貴orロアオシリスの砂-

登場
1戦目 vs.軋間紅摩

アルクェイド
「んー、今夜もいい月ねー。
午前零時、のんびり花見をするのは風流っていうか。
これでお酒と志貴がいてくれたらなー。」

「ま、夏に桜っていうのはやりすぎだけど。
そうでしょ、そこのお兄さん?」

軋間紅摩
「まさしく鬼と桜だが……
この場合、鬼はどちらになる?」

「オレかおまえか。美しい人のカタチをした妖魔と、
巌しい鬼の形相をした人間。」

「傍目には、まあ―――
こちらが、悪鬼のたぐいだろうが。」


アルクェイド
「中身はそう変わらないんだから、どっちも同じで
いいんじゃない?
ただし―――そっちは影絵の鬼みたいだけど?」

軋間紅摩
「やはりそうか。どうも意識が定まらなくてな。
夢の中にいるようだった。」

「ここで出逢ったのも何かの縁だ。
生きている実感をくれないか?」

アルクェイド
「いいけど。
ちょっと手加減できないわよ、今の私?
せっかくの花見を邪魔されたんだもの。」

軋間紅摩
「それこそ望むところだ。戦わねば目覚めぬ体なら、
く消え去った方がいい。」

「おまえなら生の実感より先に
死を体験させてくれそうだ。」



勝利時
「今度は本物と戦ってみたいところだけど、今は
こっちが先か。
二十七祖―――私の庭に現れるなんて、いい度胸
しているじゃない。」



4戦目 vs.シエル

アルクェイド
「……ふん。寄り道をするつもりはなかったんだけど、
気がつけばいけすかない協会の中、か。」

「土地そのものに暗示をかけるなんて、
協会の魔術師だってうまくいかないのに。
魔術は使わないんじゃなかったの、シエル?」

シエル
「それも時と場合、相手によります。」

「貴方のような反則を叩き伏せるのに、
ルールがどうだのモラルがどうだの、
気にしていては話にならないでしょう?」
※貴女の誤字


アルクェイド
「あ、そりゃあそっか。うん、納得した。」

「はあい、こんばんはシエル。
そこいらに死徒が歩いている状況だから、もしか
したらやられちゃったかなーって心配してたけど。」

「うん、元気そうでなによりなにより!」

シエル
「……まったく。貴女もいつも通りでうんざりです。
信じたくはありませんが。本当に私の心配を
していたようですね、アルクェイド。」

アルクェイド
「ケンカ仲間を気にかけるのは当然じゃない。
もし貴女が再起不能になるなら、
そうしてあげるのは私じゃなくっちゃ。」

「ほんと、気をつけてよねシエル。
あんな雑魚たちにやられてたら、生き返らせて
文句を言って、もう一度殺しちゃうから。」

シエル
「……あいかわらず自分の立場が分かっていない
ようですね。」

「貴女は真祖。私は代行者。
永劫になれ合う事のない敵同士です。」

「……ええ。
この微妙な関係もいいかげんうんざりです。
決着をつけましょう、アルクェイド。」

アルクェイド
「それと志貴のコトもねー♪
いいわ、そういうコトなら付き合いましょう!」

「で、殴り合った後はぁ、
河原で悪口を言い合うのよね?」

シエル
「ああもう、いつにもまして酔っぱらってますね
貴女は!」



勝利時
「酔っぱらってる?
ええ、桜と月があんまりにもキレイだから、
ホロホロに酔いしれちゃったわ。
じゃねシエル、後のコトは任されたー!」



8戦目 vs.遠野志貴

遠野志貴
「はい、そこまでですアルクェイドさん。
ストップ・ザ・ドランクヴァンプ」

アルクェイド
「え、志貴……!?
うそ、本物……!?」

遠野志貴
「本物です。その、とりあえず真相とか
どうでもいいから殴って解決すればいい、
という暴走行為をすぐさま止めなさい。」

お約束スピード違反、いちじるしい。」

アルクェイド
「なんで、ここタタリの住処よ!?
志貴、街のどこにもいなかったじゃない!」

「……探してもいないから、てっきり屋敷の方で
寝ているのかなって―――」

遠野志貴
「起きていました。
そして、貴女が怪しい相手を片っ端から
しめている間に先回りいたしました。」

「というかだな。
おまえが行くと絶対にややこしくなって、
被害も派手になるだろ?」

「なんで、大人しく帰ってくれ。
アルクェイドなりに事態を納めようとしてくれたのは
分かってるけど、後は俺たちで解決するから。」

アルクェイド
「―――なにそれ。
たち・・って、どういうコトよ。」

遠野志貴
「そりゃシオンとシエル先輩と秋葉とレンと、
そこでたまたま知り合った音楽家っぽい人と
だけど―――」

「え、不満かな?」




アルクェイド
「不満に決まってるじゃない!
志貴、そこに正座! ちょっと、それなりに
手加減するけど、わりと本気でブン殴る!」

遠野志貴
「うえ、なぜそこで強制解放!?
ボス? なんでそこでボス化する!?」
※開放の誤字


アルクェイド
「あと、ドランクヴァンプってのはあんまりだわ!
せめてリリカルヴァンプとかファニーヴァンプとか、
そーゆー言い方がよかったのにぃ!」
※PSPソフト『
Fate/EXTRA』では「本来のクラスはバーサーカーではなくファニーヴァンプ。」と表記されている。



勝利時
「これで反省した志貴?
……って、あれ? やりすぎたちゃった……?
あ、あはは……えっと、それじゃあサクっと
黒幕倒してきまーす!」



8戦目 vs.ロア

アルクェイド
「……不愉快だわ。何度殺しても体を乗り換えてくる
のには馴れてたけど。」

「こうして、完全に殺した後でも出てくるとは
思わなかった。」

ロア
「は。実らない恋幕ほど残酷なものはないな姫君。」

「“もう二度と会うコトはない。”
そんな、実に詩的なフレーズを乗り越えて
再会したというのに。」

「そこは相変わらず、
こちらを視野にも入れていない。」

アルクェイド
「入れているわよ。だからこそ不愉快なんじゃない。
その声もその顔も、一秒だって見ていたくないのに。」

「……いいわ、どうせ貴方は幻だもの。
この夜が明ければ消える。
私の視界から消えるのなら見逃してあげるわ。」

ロア
「それはまた、ずいぶんと無体な話だ。
こっちはおまえ愛しさにここまで
這い上がってきたというのに。」

「王族ってのは、臣下に報いる器があっての
ものなんだがねぇ。」


アルクェイド
「そう。なら与えてあげるわロア。
その体に触れるのも汚らわしかったけど、
特別にもう一度だけ踊ってあげる……!」



勝利時

「さようなら、わたしのはじめての人!
ねえ満足? 今度は血といわず、その魂もろとも
八つ裂きにしてあげたわ!」



9戦目 vs.オシリスの砂

アルクェイド
「この風景ビジョン―――星の終焉。
すべてが砂にかえった、
滅びきった未来の姿か……?」

オシリスの砂
「そうだ。ようこそ朱い月。
ここはかつて貴女が呼び出した未来像。
私が望む、最後にして最高の救罪法だ。」

アルクェイド
「―――何かと思えば、ワラキアの夜の後継機か。
この滅び。あらゆる生命の絶えた星の姿が、
そなたの言う救罪だと?」

オシリスの砂
「然り。滅びは避けられない。どのような手段を
もってしても、霊長の自滅は防げない。」

「故に、私はこの解答に辿り着いた。
滅びが避けられないのなら、より良い、速やかな
滅亡を実行する。」

「その後―――人類の歴史が完全に停止した後、
そのすべてを記録し、永劫に欠損摩耗しない
記録媒体を残す。」

「これこそが救罪だ。
永遠に忘れられない、滅びる事のない記録があるの
なら、すべての生命は意義あるものとなるだろう。」

アルクェイド
「たとえソレを閲覧する者がいなくなっても、
残されているのなら、いつか違うモノたちが
識る可能性がある、か―――」

「なるほど。確かに永遠だ。死を背負う生命として、
その願いは切ないほど正しい。
だが―――」

「それは限界まで生存し、その果てに滅びを
受け入れた者のみが選ぶ最後の光だ。」

「自ら滅びを早めるなど、そなたが記録しようとする
霊長の歴史への冒涜に他ならない。」

オシリスの砂
「―――異常だ。
貴方は星の意思。このまま人間が繁栄すれば、
まず貴方が先に死ぬ。」
※貴女の誤字

「それを―――良しとするのか?」

アルクェイド
「たわけ。
星の滅びなど、結果的にそうなるだけであろう?」

「我が愛し子たちは浅ましくも懸命に
生き延びようとし、結果として滅びた。
その徒労を笑えるものか。」

「恨み言はあれ罰は与えぬ。だが―――」


「滅びの為に滅びたとあってはあきれ果てて
愚痴も言いたくなるというもの。」

「冥界の鳥。たおやかなオシリスよ。
そなたの理念は千年遅い。
その妄念じゃ、古い“一”の考えだ。」

オシリスの砂
「人の世にほだされたのはそちらだ、朱い月。
星の声を聞き届けるものとして、その故障した
魂ごと砂に却してやろう―――!」



エピローグ

アルクェイド
「……と。 なんか偉そうなコト言っちゃったけど、どちらが
正しいかんて、てんで分からない私なのであった。」

「賢者の石は惜しかったけど、あのシオンって子なら
そのうち似たようなものを作り出せるだろうし……。
ま、結果オーライかな?」

「今が楽しければいいって前向きさは人間の長所だし。
より良い未来を夢見るところが高く伸びれば
いつか星の海に逃げ出せるコトでしょう!」

遠野志貴
「おーい!
アルクェイド、こっちこっちー!
映画、はじまっちまうぞー!」

アルクェイド
「あ、うん! すぐ行くー!」

「―――さて。それじゃあ、そのほんの少し先の
未来を楽しみにして、私ももう少し、夢を
見続けるとしましょうか―――」



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