エピローグ
琥珀
「かくして町は元通り。」
「アレは一夜限りのタタリの再演で、シオンさんを
忘れていたのはあの夜だけで、消えていた人たちも
みーんな帰ってきましたねー。」
「……はあ。ご褒美がほしくて頑張っているワケでは
ありませんが、少し空しいですねー。」
「だいたい、わたしが失敗してもきっと他の方達で
なんとかしたんでしょうし。」
「これがホントの骨折り損のくたびれ……え?
違う? ちゃんと意味はあった、ですかレンさん?」
レン
「………………」
琥珀
「―――なるほど。
たしかに仰る通りです。いつも通りのお料理ですが、
今日は少しだけ気分がいいですもの。」
「勝利の味なんて隠し味、滅多に使えません、はい♪」
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