シエル

1戦目4戦目 8戦目 9戦目 エピローグ
遠野志貴or七夜志貴ロアリーズバイフェオシリスの砂-

登場

シエル
「収束していく魔力の波―――これだけの規模の
大魔術を方陣も触媒もなしに行うとは。
二十七祖クラスの死徒が再び現れたと……?」


「教会から死徒討伐の発令は……ありませんか。
街一つを覆う結界を教会が観測できないなんて……
まるで、この街と外の時間が違っているような……」

「―――状況は見えませんが、
ここで手をこまねいている訳にもいきません。」

「何であろうと死徒が台頭したコトは事実。
教会の代行者として処理しなくては。」


「……ま、この街にはお節介焼きが多いんで、
放っておいても解決はするんでしょうけど。」

「それで大怪我をされたら、食事を一緒にとるコトも
できませんしねー。」




1戦目 vs.遠野志貴or七夜志貴
勝利時
「言ってるそばから遠野くんの影ですか。
……もう、ホントに人がいんですから。
何か失敗をして、死徒に捕まっていなければ
いいんですけど……」



4戦目 vs.ロア

シエル
「……学園の地下にこんな鍾乳洞があったとは。
しかし、これではまるで死徒の―――」

ロア
「そう、吸血鬼のねぐらだな。
懐かしいだろうエレイシア?たった数日とは言え、
オマエも存分に味わった美酒の香りだ。」

シエル
「―――否定はしません。
血を吸われずとも仮初めの吸血鬼となり、
死徒として犯した罪は永劫に消え去らない。」

「私に、貴方を外道とさげすむ資格はない。」

ロア
「ほう? オレの転生先に選ばれ、毎夜塗り替えられて
いく自己に震えていた小娘とは思えない台詞だ。」

「教会の仕付けは厳しいからな。
さぞ陰慘な罪と試練を押しつけられたのだろう。」

「何回死んだ?
その死ねない体で、教会の倒錯者どもは何回
おまえを殺し、何回達しやがったんだ?」


「ああ、まさに最高の生け贄だ!」


「ヤツラは魔女狩りにしか興奮しない聖人さまの
集まりだからな、不死者おまえはさぞ愛され
殺され続けただろうよ!」

シエル
「―――そうですね。」

「彼らの教えは厳しく、だからこそ私は立ち直れた。
私が手にかけた人々を上回る死を体験して、
私はようやく、シエルという代行者になったのです。」

ロア
「―――ほう。
では、あの夜の悪夢からは解放されたと?
その体は聖なる灰を許されたのかね?」


シエル
「まさか。罰は受けましたが、贖いはこれより
永劫に続いていく。」

「私は埋葬機関七位、聖銃の代行者シエル。
その洗礼名にかけて死徒ロア。
貴方のような吸血鬼を、残らず地上から抹消する!」



勝利時
「貴方に次の生はありません。
死の腕は今度こそ、その蛇身を捕らえきった。」



8戦目 vs.リーズバイフェ

リーズバイフェ
「代行者シエル。
以前から話には聞いていたが、実物はより鋭く、
高潔な戦士らしい。」

「奇襲で済むものを、私との一騎打ちに応えるとは。
君の戦いの清冽さは、埋葬機関というより我々に
近いようだ。」

シエル
「……貴方も教会の騎士にしては正直すぎますね
リーズバイフェ。」

騎士かれらの常は数による清討。
主の威光を示す為には、あらゆる慈悲を
覆い隠す―――」

「正直、聖堂騎士の中で一騎打ちを望む者が
残っているとは思いませんでした。
それがたとえ、死徒を守る為のものだとしても。」

リーズバイフェ
「それを言われると少し辛いな。
だが―――そのおかげで君とこうして戦える。」

「吸血鬼討伐の記録レコードはほぼ同数。
アンカー使いとしての名声も同格。
となれば、後は―――」

シエル
「直接戦って結果を出すのみ、ですね。
望むところです盾の乙女。」

「どちらがよりすぐれた聖典の担い手か、
決着をつけましょう―――!」



勝利時
「最強の矛と盾。
ともに砕けるという迷信もありましたが、
今回はわたしの勝ちのようですね。」



9戦目 vs.オシリスの砂

シエル
「固有結界が収束した……!?
いいえ違う……これは心象風景ではなく、
本当に世界が滅び去った後の光景―――」

「そんなバカな。それでは真祖の空想具現化だ。
たとえ二十七祖としても、アレを使用できるのは
水魔スミレだけと聞きましたが―――」
※水魔スミレ…死徒二十七祖第二十一位。
流水を克服した死徒。死徒の中で唯一、空想具現化を可能とする。

オシリスの砂
「その通りだ代行者。空想具現化は星の触覚である
真祖たちにのみ扱えるもの。」

「これは切り取られた。未来ごくわずかだけ私が
演算し運び込んだ、世界の染みにすぎない。」

シエル
「世界の染み……にしては、ずいぶんと現実感が
ありますが。」

「これは魔術理論・世界卵そのものです。
卵の内側にして外側……この世界が貴方によって
完成されれば、内と外が入れ替わる。」
※貴女の誤字

「空想が現実に浸食するのではなく、現実が空想に
封じ込められる大禁呪。」

「これだけの魔術式を作り上げる以上、
貴方がタタリのようですね。」

オシリスの砂
「そうだ。私はオシリスの砂。
錬成した賢者の石を以て、
霊長の守護を達成するもの。」

「私はワラキアの夜とは違う。
ともに目的は同じ。賢者の石に融け、
私の末端となれ代行者。」

「その優れた魔術回路は、使われてこそ意味がある。」

シエル
「―――同じですよ。
貴方が何者かは知りませんし、人間を救おうとする
目的も、まあ、本当なのでしょう。ですが同じです。」

「貴方も血に飢えた吸血鬼に他ならない。」


オシリスの砂
「―――理解できない。
私とワラキアの夜が同種だと?
まだ、ただの一人も手にかけていない私が?」

シエル
「ええ。殺す為にタタリを起こすモノと、
殺した後のタタリを起こすモノ。」

「貴女に殺人の快楽はありませんが、
やっている事は同じです。」

「いえ、手を汚さない分、貴女の大量虐殺は罪深い。
ボタン一つでリセットするのは、貴女の機能だけで
十分です。」

オシリスの砂
「―――感情で道理を語るか。」

「いいだろう。我が赤き水に飲まれ、生きたまま
回路となるがいい。人間の感情ごう
持ったまま、この世の終末を見届けよ―――!」



エピローグ

シエル
「タタリは完全に消滅―――エルトナムが起こした
不老不死への道も潰えたという事ですね。」

「……オシリスの砂……錬金術の基本にして最奥と
言われる賢者の石を、あんなにも錬成する技術は
素晴らしくはありましたが……」

「私たちにはまだ手に余るものでしょう。」

「―――と、次の指令ですか。
タタリは消えたと言っても、その後始末は山ほど
残っている。休んでいる暇はありません。」

「この街に隠れる死者たちの処理にあと半年という
ところですね。」

「その後は―――いいかげん、彼女と決着をつける
事になるのでしょうか……」

「……まあ、その時はその時です。
今は当面の責務を果たしましょう。」

「もし本当に救いがあるのだとしたら。
何かの間違いで、彼女と共存できる日が来る
かもしれないですし。」



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