エピローグ


両儀式
「―――!
なんだ、この気配……!
さっきのが本命じゃなかったのか……!?」

(アルクェイド(姫))
「そのようだな。
そらことわりと星のことわりは別のもの。
我らの道はいずれ別れ、離れていく物だが―――。」

アルクェイド(姫)
「それすらもいとわしいか。
いずれ相容れぬさだめなら、
ここで結論を下しても同じと見たらしい。」

「まったく、性急なことよ。そちらの相は全てを含む
秩序だからな。選択肢が多いのはいいが、
一枚岩でないのは嘆息ものだぞ?」

両儀式
「な―――死が視えないどころじゃない。
死そのものがない。」

「―――おまえ―――そうか、おまえが。」

アルクェイド(姫)
「然り、語るまでもない。
この器は貴様を呼び出したモノの消去対象。
この星でもっとも遠大な寿命いのち顕現けんげんである。」

「だが、それも些末事よ。
貴様は単に、死なぬものに死を与えに来たのであろう?
感情に基づく行動だが、笑いはせん。」

「何故なら、私も同じだ。
そこに散らばった手足を見るとな、
ひどく笑みがこぼれる。故に、その挑発を受けよう。」

両儀式
「ハ、さっきの物好きの仇討ちか。
どうせ全部夢で、目が覚めれば無かった事になるって
いうのに、律儀なヤツ。」

「でも―――いいじゃないか。
やる気になったぜ化け物。
その気持ちなら、オレにもちゃんと理解できる。」

アルクェイド(姫)
「それは幸いだ。では―――
くようにはしるがよい下郎。
その死を以て、我が微笑えみを止めてみせよ。」

両儀式
「ふん、言ってろ吸血姫きゅうけつき
おまえが何であれ、
寿命が何万何億だろうと関係ない。」

「どっちにしろ夢の終わりだ。
行くぞ―――生きているなら、
神さまだって殺してみせる―――。」

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