エピローグ


ワラキアの夜
「―――かくて鳥は羽を失い、誰の目にとまること
なく、密やかに地平に没する、か。」

「いや、実に惜しい。目の付けどころは悪くなかった
のだが。」

「次があるのならエンターテイメントのなんたるかを
学ぶ事だシオン。人間の娯楽を遠ざけていた君に、
人間を救う事などとてもとても。」

「そら、見たまえ。幕を下ろすとはこういう事だ。
自らが広めた妄信タタリによって人々は死に絶え、
私も、私を発信する者が消える事で死に絶える。」

「フィナーレとはかくあるべし。
それが悲劇にしろ喜劇にしろ、終焉は華やかで
あるべきだ。」

「さて。タタリに飲まれなかった本物の君は、
それをいつ学ぶのか。
答えは、次のタタリの夜に知るとしよう―――」

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