ネコアルク・カオス

5戦目 10戦目 エピローグ
弓塚さつき白レン-

登場

ネコアルク・カオス
「むっ、SOS信号キャット。」

「しーきゅーしーきゅー、
待っていろ知らない人、 いま助けに猫が行くゼ……!」



5戦目 vs.弓塚さつき

ネコアルク・カオス
「おっす、元気かさっちん。―――ところで、
君から不幸の匂いがするゼ。」

弓塚さつき
「ひ……! だ、誰ですか、そんな失礼かつ
本当のコト言う人はー! ……あれ?
初めて見るのに、なんかどこかで会った気が
する人だー。」

ネコアルク・カオス
「それは我が輩によく似た他人、忘れろ。
しかしなんだな、路地裏をアジトにする
そのじめっとした性格、他人の気が
いたしません。」

「惜しむらくはネコ属性が皆無なところか。
足りねえよ、さっちん。」

弓塚さつき
「は、はあ……
あの、そろそろ行ってもいいですか?」

ネコアルク・カオス
「許可する。いきおいSOSサインを
受け取ったのにゃが、さっちんでは
あまりにも救えない。口惜しいが、
ネコにも覆せぬ運命というものがあるゼ。」

弓塚さつき
「ネコさんに断言されるわたしの不幸……!
あ、でも、頑張っていればいつかヒロインに
してもらえるって誰かが言ってたよ……?」

ネコアルク・カオス
「にゃにゃにゃ、そりゃ聖杯でも叶わぬ望み。
でもまあ、その建気さがさっちんの
レジスタンス。ワガハイ、嫉妬(かんどう)の
あまり我を忘れそうだ。」

「―――ぶっちゃけ、そろそろ血が見たいゼ。」

弓塚さつき
「きゃー、逆ギレキャット!? 違う、
その漢字はかんどうって読まないからー!」



10戦目 vs.白レン

白レン
「帰って。」

ネコアルク・カオス
「いきなりバトルモードかツンデレ。
ネコの縄張り争いはホント地獄だぜ
ところで、君からも不幸の匂いがする。……
………んむぅ、SOSサインは君からかにゃ?」

白レン
「助けを呼んだ覚えはないわ。
いいから帰って。すぐに帰って。
この雪原に来ていいのは、心に闇が
ある者だけよ。」

ネコアルク・カオス
「ドコに目ん玉つけているのかな汝。
ドコをどう見ても真っ黒なのですが。」

「それともあれか?悪ぶれながらも心の底では
白馬の王子さまを夢見ているとか、
そういうコトかねマイシスタ?」

「んー、若い若い。
オトメモードギロチンアックス。白いしな。
―――ところで、今夜君はどうしてるの?」

白レン
「ああもう、お願いだから帰ってよー!
私まで色モノにしないでちょうだい!」

ネコアルク・カオス
「色モノ? んー、このあたりにシエルは
おりませんが?」

白レン
「きぃ――――! だから、アナタのコトよ、
アナタのっっっっ!
お願い、この悪魔から助けて志貴……!」



エピローグ

ネコアルク・カオス
「グレゴール・ザムザが目を覚ますと、
彼は一匹の虫に変身していた。
カフカ作、変身より。」

「……まあ、にゃんだね。
いきおいで大気圏突破づるのは考え物で
あったね。これが真空状態かー。」

「冷たいにゃー、
寂しいにゃー、
つーか地球が遠のいて行くにゃー。」

「にゃどと現実逃避している場合
ではにゃい。」

しーきゅーしーきゅー、こちらネコ、
サンダー野鳥三号による救助を要請する。
繰り返す、サンダー野鳥三号による救助を
要請する。」
※サンダー野鳥…サンダーバード
※三号…国際救助隊の大気圏外救助活動専用機 単段式有人原子力ロケット

「なに、四号しか空いてない?
相変わらず人気ねえな四号は!」
※四号…国際救助隊の水面下における救助活動専用機 原子力潜航艇

戻る