エピローグ


七夜
「ふうん。それで、とりあえず勝ちは拾った
ものの、死んでいるかどうか確認するのが
怖くなって逃げ出した、と。」

「いや、どうしようもない。
怖がりなのは性分だとしても、
勇気が足りないのは笑えないよ。
いや、それとも笑うところかここは?」

白レン
「どちらもやめてちょうだい。
大元の契約を断つ、という目的は達成
したのだから、文句はないでしょう。」

七夜
「ああ。しかし、その代わりに次の問題を
引き入れてしまったワケだよな。
ま、オレとしちゃあ厄介事が増えるのは
喜ばしいかぎりだが。」

白レン
「……口が過ぎるわね。
貴方、せっかく私が選んであげたのだから、
少しは敬ってくださらない?
それともあのまま消えたかったの?」

七夜
「さて。そんな事は世間に聞いてくれ。
オレは出来る事をやるだけのモノだ。」

「巧くやるのはオレの分で、上手に使うのは
そっちの分。その為に、性能的には文句の
ない主を裏切ったんだろう?」

白レン
「あ、貴方の為に契約を断ったんじゃないわ!
こ、この町の中じゃ貴方がいちばん
マシだっただけよ!
それを勘違いしない事ね!」

七夜
「おお、怖い怖い。
いいぜ、せいぜい主人らしく振る舞うと
するが―――やれやれ。これじゃどちらが
使い魔だか分からないな。」

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